スガシタの眼〜深層海流を読む 第91回 2006年03月07日
アッという間に早や3月。冷たい冬が終ろうとしている。
今年は年初にライブドアショックが駆け巡り、波乱の幕開けとなった。株価も依然として一進一退の動きが続いている。だが、"デフレ脱却、景気回復"という株高シナリオが崩れたわけでない。2006年を日本経済の転換期、デフレ構造不況からのテイク・オフ(離陸)と位置づける大勢観は変わっていない。これから日本がよくなって行くという期待感が多くの人々にある。だから民主党がメール問題をことさら大きく国会で取り上げ、人心をディスカレッジさせたのは大失敗で何の役にも立っていない。もっとほかに追求することがあっただろうにというのが国民の共通の思いだ。
教育の問題、治安の問題、食肉、鳥インフルエンザの問題、年金、介護の問題、もっと国民の生活改善に役立つテーマをとらえて論戦してもらいたい。民主党は今回大いに国民の支持を失った。とくに永田寿康衆議院議員の軽薄、お粗末ぶりは民主党にとって致命的なイメージとなった。ただ、国会の場で前原誠司代表をはじめとして率直に陳謝したことはせめてもの救いであり、国会対策委員長にベテラン渡辺恒三氏を起用したのはよかった。民主党にはこの際一致団結してこの汚名を返上してもらいたい。
さて経済分野ではなんといっても今回はソフトバンクによる英ボーダフォンの日本法人買収のニュースが耳目を引く。買収金額は1兆5千億から2兆円という大型案件だ。いよいよ総合通信3強の時代に突入。NTT,KDDI、ソフトバンクグループが携帯電話のハードとソフトの両面で競い合うことが、日本のデジタル情報革命を爆進させる。ライブドアスキャンダルが一件落着すれば、新興市場にも勢いが戻ってくる。"彼岸底"まであと2週間。3月20日前後が相場の転機となるか!?
新興市場では、"モバイルコマース"と"都市再生・不動産流動化"、この2つのセクターが次の株高のけん引役となるはずだ。
さて、最後に直近の文化活動をチョッとご報告。
2月23日 ホテルニューオータニで
「日本経済と今後の株価を占う」と題して講演。
週末の25日には、東京商工会議所で約500人の聴衆を集めてGMOインターネットグループのIRセミナーでパネルディスカッションに出演など。
直近発売のダイヤモンドマネー、プレジデント、CIRCUSなどの記事をよろしければご参考までに。
そこで今週注目の本はまずエンターテイメント系では、
石田衣良さんの新作「40FORTY 翼ふたたび」講談社
それからオール讀物 3月号掲載の池袋ウエストゲートパークZ 「要町テレフォン」、振り込め詐欺グループを主題に。
同じくオール讀物の第134回直木賞受賞の東野圭吾さんの「容疑者Xの献身」これも読みこたえがあって面白かった。
ビジネス書では
団塊の世代 新版 堺屋太一著 文春文庫
フルキャストの平野さんからいただいた「満点の星」 平野岳史著 アメーバブックス
「日本を滅ぼす経済学の錯覚」 堂免信義著 光文社
以上
(注)"彼岸底"(ひがんぞこ)
相場世界に「節分天井 彼岸底」という格言がある。
|