スガシタの眼〜深層海流を読む 第81回
平成17年10月11日
今朝も2020年、3つのシナリオ
今朝も雨。連休を挟んで3日続きの雨。夏から秋へ。季節の変わり目を告げる雨だ。
天気予報を見ると関東周辺の気温もさすがに平年並みに下がってきている。
30度を超す、暑い夏が終った。
さて、筆者の若い経営者の集いのメンバーにアルカサバグループを率いる貞方邦介という起業家がいる。九州、福岡から上京して、二十代でフェラーリに乗る。
三十代で豪邸に住む。四十代でホテルのオーナーになるという目標を立てて、それを実現した男だ。
今三十代後半で熱海にリゾートホテルを持ち、都心を中心に飲食店やエステ店を多数展開している。
“熱海をモナコにする!”という貞方氏の夢は限りない。みずから“成金”と称して「SADAKATA」という本も出版し、大好評だ。
世の中ではライブドアのホリエモンばかりが注目されているようだが、すでに多くの新しいヒーローが生まれつつある。若い女性なら誰でも知っている“サマンサタバサ”という婦人用バッグのブランドを立ちあげたのも、寺田和正という少壮のアントレプレナーだ。
テニス界のプリンス、シャラポアをイメージキャラクターにしたり、トップモデルのビヨンセやヒルトン姉妹まで呼び寄せる手腕は、チョッと大げさかもしれないが世界を注目させる。
筆者は数年前から新興企業が日本の景気と株価をけん引すると予測してきた。
バブル経済崩壊後、デフレ不況が深刻化する中、大企業ではリストラや賃金カットなど暗い話ばかりだったが、その一方で古いものが壊れ新しい芽が出て、大きく育ち始めている。
イギリス人の著名な投資戦略家(ストラジスト)のピーター・タスカ氏はその著書「不機嫌な時代」―講談社、1997年1月20日初版―の中で、2020年の日本を3つのシナリオで予測している。
その@は“悪循環”、改革がまったく進まず、最悪の経済状況“悪循環”の道をたどる。
日本経済は破綻への道を一方的に下降していくというシナリオです。
そのAは“長いサヨナラ”。
“悪循環”と同じく改革は進まないが、“悪循環”ほど激烈、急速な経済悪化を経験しない。
日本経済はゆっくりと長い長い下降局面をたどり、やがて活力を失ったぬるま湯的社会になるというシナリオ。
そのBは“デジタル元禄”。
1998年ごろから日本経済は危機に突入。危機は変化を生み、社会構造を変革する。
この変革は通信情報処理技術の飛躍とそのコストが大胆に値下げされることがトリッガー(引き金)となる。これを受けて、情報通信産業やソフトウェア産業が大発展。若いベンチャー企業が続々と誕生し、パソコンオタクと呼ばれるような若者が日本経済再生の原動力となるというシナリオです。
筆者が以前から予測している、ニッポンのデジタル産業革命の実現シナリオです。
勿論このシナリオが唯一の成功シナリオです。
果して2005年の今、日本はこの3つのシナリオの中のどれを撰択しようとしているのでしょうか。
筆者はこの第三のシナリオ“デジタル元禄”時代を迎えつつあると思いますが楽観すぎるでしょうか!?読者の皆様のお考えはいかがでしょうか。
(注)文中の3つのシナリオに関してはピーター・タスカ氏の“不機嫌な時代”、“堺屋太一、未来はいま決まる”フォレスト社、の中の堺屋太一VSピーター・タスカの対談を参考にして要約してみました。
今回は本文が長くなりましたので注目の本は次回に!
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