|
スガシタの眼〜深層海流を読む〜第43回 平成16年03月09日
ニッポンを買え!!3つのシグナル
「今なぜ株高なのですか?」とよく聞かれる。長い間の株安、デフレ不況で突然の株高に誰もが半信半疑だ。「今回はいくらぐらいまで株価は上がりますか?」という質問も多い。株高3つのシグナルというのがある。そのひとつは意外な円安、その2は対中国輸出の急増。3つ目はデジタル産業のすそ野拡大。「円安、中国特需、デジタル景気」とくれば当然株高になる。これがエコノミスト流シグナル。別の株高シグナルもある。その1は映画「ラストサムライ」の大ヒット、その2は東京日比谷名門帝国ホテルが12年ぶりに値上げというニュース、その3は18歳の大器、サッカーの平山相太、大相撲史上第2位の最年少関取候補萩原、14歳の天才歌手林明日香。史上最年少芥川賞ダブル受賞の綿矢りさ、金原ひとみなどなどの出来事は株高シグナルだ。いや「日本を買え!!」のシグナルだ。「この日本を買え!!」のシグナルはエコノミスト流の硬直した頭では浮かんでこない。ひとことでいえば、スガシタ流ひらめきの世界だ。エコノミスト流シグナルは解説するまでもないので後者のひらめき流シグナルを筆者の独断と偏見にまかせて分析する。まずひとつ目の「ラストサムライ」の大好評は日本文化や精神を内外から再評価された象徴。バブル経済崩壊後、失意と落胆続きだった日本人に自信を回復させた。青い目の外国人たちもサムライの子孫をあまり馬鹿にできないと認識したはずだ。よーく考えてみるとニッポンは今も第二の経済大国だ。製造業では世界の市場を依然として支配している。2つ目の帝国ホテルの値上げはわかりやすい。外資系高級ホテルの進出ラッシュに対して改装や価格戦略でブランドイメージの向上を狙う。安売り、値下げ競争というデフレマインドからの脱却とサービス産業のグローバル化を象徴する動きとも見える。3つ目はちょっとわかりにくいかもしれないが、要はスポーツ界や芸能界、芸術界に最年少のスターが続々登場。どのような分野であれ、若きスターが頭角を現してくるのは国家の運気上昇の兆し、日本経済のテイクオフ(離陸)近しというのが私のひらめきだ。折しも小泉純一郎首相が「INVEST
IN JAPAN」、日本に投資をというテレビCMを製作、4月から欧米で放映される。果たして"BUY JAPAN"「日本を買え!!」の本番到来となるか!?(文中敬称略)
<今週注目の本>
久方ぶりに大沢在昌氏の新作が出た。
「帰ってきたアルバイト探偵(アイ)」(講談社)
週末一気に読んだ。ストレス解消にはもってこいだ。
他に書店で見つけた「プリンシプルのない日本」白洲次郎著(ワイアンドエフ出版)2001年5月初版。
日本人としてどうあるべきかを考えさせられる。白洲次郎という日本人のことを知らない人たちに是非読んでもらいたい。
最後に経済書では「日本経済の油断」嶋中雄二著(東洋経済)2000年5月11日初版。
嶋中氏は直近、日本経済のデフレからの脱却、20年周期のサイクルからみて株価と景気は大底を打ったと予想している。そこでスガシタ文庫の書棚から取り出して再読した。
|